ぷれヴぃじおーね

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雪蟷螂 感想

評価:
紅玉 いづき
アスキーメディアワークス
¥ 578
(2009-02)
Amazonランキング: 264位
Amazonおすすめ度:
痛いほどに苛烈な、雪蟷螂の恋。
残念!!
寒々しい雪景色を溶かすような激しい想い
アルスバントの山脈に点在する部族の中でも、双頭のひとつ。フェルビエの女には異名がある。愛するものさえ噛み殺すとされる激情を持つ彼女達の事を、人々は畏れを込めて“雪蟷螂”と呼んだ。


「十日もあれば殿方を色仕掛けで陛下より先に婚礼を済ませて、侍女見習いとしてお勤めします!」


(寝所が真実の意味で戦地であるなどと)
それ以上の地獄が、女にあるのだろうか。


第13回電撃小説大賞『大賞』受賞作『ミミズクと夜の王』をはじめ『MAMA』でも、切なくて美しい人食いの物語を描いた紅玉いづきの第三作。
やさしい暖かい涙をまた期待して読みました。

今作では2つの部族が長きに渡って対立、いがみ合い戦いを続けてきましたが、ようやく戦いが終わり、2人の長同士の結婚が舞台になっています。

しかし、何者かがその先代の意思を妨害したかのような暴挙に出るのですが……。

2つの異なる文化に人を愛する事を知らない……わからない美しき長アルテシア。
上のセリフは、暗殺から身を守るために影武者を務めたルイに暇を与えようとした直後のセリフ。

長い時間尽くしてくれた彼女に、感謝と自由を与えようとしたのに、あっさり相手方の男を虜にして結婚して、陛下の侍女見習いとしてお勤めするという彼女の心。

そこが一番泣きました。
その後、愛の無い責任としての結婚と、その初夜。

しかし、そこから物語は一変。

若き王もまた見かけだけの男ではなく、また純粋で健気な男ですし、
背の丸まったアルテシアの近衛トーチカもまた、純粋で健気な男でした。
先代の戦いの結末の真実に、魔女。
恋の物語は実に切なく美しく。
ただ、白く白く冷酷なまでの雪景色を溶かす春は訪れるのでしょうか?

個人的には1作目のものすごい衝撃を期待していただけに、少しだけ拍子抜けしたところもありました。
でも、結果一番幸せな結末になったのではないかと考えています。

業が深いとありましたが、一番大切なのはやっぱり愛する人とそばにいられること。
それぞれの恋の物語は、読んでいて心に降り積もった雪を溶かすような静かでいて力強い作品だったと思います。

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PS,ここからはネタバレ全開の感想です。
文字を反転させてお読みください。
1作目のミミズクと夜の王のお話も出てきましたね。
魔女、ある意味一番かわいそう(-_-;)

あと、折込のカラーページは、ネタバレでしたがまったく気がつかず。
(リオンはあとからまとめて挿絵を見るタイプで、最初は見ないでガンガン読んじゃうのです)

ある意味ルイの物語ですよね?これ。
最後、結局オウガを愛してしまって、アルテシアにもオウガに死んでほしくない。
影であった彼女が初めて自分の意見を押し通した瞬間でもありました。

ロージアが結局残り短い人生をあえてアルテシアが嫁ぐタイミングでガルヤと一緒になる為に盗んだわけですが、それを彼が望んだという事実を悟ったオウガは亡き母が余りに不憫ではないかということで、どこに怒りをぶつけていいかわからずに開戦を口にしたわけですが……。

幼いというか、本当に愛を知らない2人ですね。
アルテシアも、オウガも未来が決められた為に、愛することが出来なかった。
愛を教えてはいけない周りも何もしなかったのかもしれない。
そんな中、ルイやトーチカが愛することのすばらしさ、熱さを不器用に、でも全身を使って気持ちをぶつけることで、雪のように凍っていた感情が帰ってきたんだと思います。

うん、戦いなくして愛が生まれない。
それは叔母もそうだったようにアルテシアもそうだったのかもしれません。
でも、やっぱりあの時の少年が好きで、そして、やっぱり彼がそうで……。

彼が殺されなかった事はある意味不幸でした。
でも、彼がいなければまた物語が不幸な結末になっていたかも知れません。
禁断の恋の元に生まれた子であるトーチカが、本来最初にミルデとの混血をするはずだったアルテシアと結ばれるのは本当に業が深いことです。
でも、いつかは春になります。
雪も解ける日が来ます。

髪を失って陛下でなくなっても、彼女は幸せだと思います。
一番切ないのは、ロージアかと。
兄を救えなかった悲しみ、その嫁を救えなかった怒り、不甲斐なさ。
そんな相手を恋してしまった己へのおろかさ。

最後、2人雪山に消えたシーン。
それが一番切なかったですね。

ロミオとジュリエットとかもそうですが、そういう物語はたいてい悲しい結末ですが、3組中2組も幸せになれば十分ハッピーエンドになると思います。
しかももう一組も生きては一緒になれずとも、もしあの世があるなら幸せに剣を取って腕を磨いていることでしょう。

……でも、やっぱり1作目のインパクトが強かったからなぁ。
普通に十分すごいと思うけど物足りないとか思ってしまうのは贅沢なんでしょうね。

これで人食い3部作?は終了のようなので、次回また新しい世界を楽しみに待っています。
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